旅行まとめ

旅行に行った時の話をまとめていきます。最近はあまり旅行に行けていないので雑記も書いています。

氷の祭典、氷瀑まつりに参加してきました。~北海道上川町層雲峡の旅行レポ~

 こんにちは!

 今回は北海道上川町の大雪山の麓にある温泉、層雲峡温泉に行ってきたのでそのことについて思い出を書き残しておきたいと思います。

 丁度、「氷瀑まつり」という氷だらけのお祭りが開催されている時期だったのでしっかり参加してきました。

 層雲峡だけではなく、その周辺で立ち寄った場所についても書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

 

#1 エゾシカ登場

 今回は層雲峡の温泉街に入る手前にある、朝陽リゾートホテルさんにお世話になりました。

 14時半頃に到着したのですが、駐車場に入ろうとすると、

 

 

 エゾシカです。エゾシカが三頭やってきました。

 

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エゾシカたちのお目当てはホテルの植木のようです。

 

 もの欲し気に上を見上げ、何をするのかと思えば。

 

 

 立ち上がり、ホテルの木を食べ始めました。

 

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 人が近づいても堂々としています。人間なんて慣れっこのようです。

 

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 小鹿なのでしょうか、主に木を食べているのは二頭で小柄なこのシカは唯一食事には参加せず、時々こちらを気にするような素ぶりを見せていました。

 

 お腹がいっぱいになったのか、10分ほどでエゾシカたちは山の方に戻っていきました。来るときはやや駆け足だったのに比べて帰りはのんびりに見えました。

 

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 まだ食べたりなさそうに帰り際に別の木をつまんでいるシカもいますね。

 

 そんな唐突なシカの出現に、改めて人里より自然に近い場所に来たのだと実感してこの旅行は始まるのでした。

 

#2 氷瀑まつり

 今回の旅行のメインは氷瀑まつりです。「氷瀑」とは凍った滝のことであり、滝が凍るほどの極寒を活かした氷の祭典が氷瀑まつりです。

 

 私が層雲峡を訪れた日は生憎の悪天候で、冷たい風と雪が常に吹き付けてくるような厳しい空模様でした。

 折角温泉で温めた身体が一瞬で凍えるほどの-10℃を下回る極寒の中、寒さに負けずに氷瀑祭りに向かいます。

 

 

 会場の入り口ではママさんダンプで雪かきをするクマさんが迎えてくれます。このクマさんは上川町のマスコットキャラクター、かみっきーです。

 

 協力金の500円を支払い、会場に足を踏み入れるとまずは巨大なライトアップされた氷のゲートが観光客を待っています。

 

 

 

 訪れたのは平日でしたが、観光客で賑わっていました。海外からの方が多かった印象です。ゲートすぐ横の写真館では、お兄さんが中国語で陽気に呼び込みをし、笑いを誘っていました。

 

 ここまでで、既に手の感覚がなくなるほどとても寒かったのですが、ゲートの中は風が来ないためか意外と暖かく、のんびりと作品を見ることができました。

 

 大人の身長くらいある巨大なつらら。暖色のライトのおかげで温かみのある印象です。

 

 

 このエリアは以前、結婚式場で行われた「純白の森ナイトミュージアム」というイベントに雰囲気が似ているように感じました。巨大なつららたちが氷の木の幹や枝のように見えます。

 

 頭上のつららたちは豪華なレースの装飾のようです。

 

 参考に純白の森ナイトミュージアムに行った時の写真を載せておきます。

2019年撮影

 後からパンフレットを見て気づいたのですが、このエリアの柱は木をモチーフとしており、自然がもつ温かさ表現しているとのことだったので森や結婚式場といった連想は遠くなかったようです。

 

 

 このエリアの屋上には雪のウサギならぬ氷のウサギがいました。この氷の森の主といったところでしょうか。

 

 吹雪が作った模様のおかげで、表面から見ると少し笑っているように見えました。

 

 会場の中心には川が流れており、屋上からは川を挟んだ会場の様子を見ることが出来ます。

 

 

 

 この石の上に半球状に雪が積もった様子は「雪帽子」というそうです。名前も見た目も可愛らしいですね。

 

 

 温かいゾーンを抜けると、今度はカラフルで巨大な氷のゲートです。横並びのアーチがヨーロッパの大聖堂やお城を彷彿とさせます。

 

 このゾーンにはユニークな氷の彫刻があり、写真を撮る人たちで賑わっていました。

 

 こちらは巨人の足。

 

 迫りくる巨人から逃げろー!

 

 面白彫刻ゾーンを抜けると、次は冷たいゾーンです。先ほどの温かいゾーンと対比になっています。

 

 

 こちらは「氷の湖」という作品です。湖とその周りの木々が凍りついているようです。中央の氷柱は、雪が木の皮のゴツゴツ感を演出しているように感じました。氷の湖も滑ってみたくなるような滑らかさです。

 

 

 冷たいゾーンは会場の一番端にあるため、屋上からは会場のほとんどを見渡せました。上からも美しく見えるように計算されたライトアップです。

 

 上からの眺めを楽しんでいると、花火が始まるというアナウンスが聞こえてきました。氷瀑まつりでは毎日冬花火を開催しており、こちらも今回の楽しみの一つでした。

 生憎の悪天候でしたが協賛の楽天さんが是非決行したいとのことで、無事花火が見られることになりました。楽天さん、本当にありがとうございました!

 

 最初は屋上からでも見えるかなと思っていましたが、やはり正規の観覧場所から見たいということで開始直前に対岸のステージまでダッシュしました。

 幸い距離は遠くなく、無事花火の開始時間に間に合うことができました。

 

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 中々見ることの出来ない吹雪と花火のコントラストです。賑やかで楽しい時間になりました。

 

 花火を見た後は氷の彫刻美術館のエリアへ。ここにも面白彫刻が沢山あり、楽しい写真が撮り放題でした。

 

 巨人のにぎりこぶしに潰されそうになったり

 

 巨大なウサギに抱擁されたり

 

 巨大なクマにお姫様抱っこをせがんだり。

 

 玉座で偉そうにしてみたり

 

 ドラゴンの口をこじ開けてみたり

 

 以上、氷瀑まつりでは厳しい寒さの中でも寒冷地でしか体験できないような貴重な体験が沢山出来て、とても楽しかったです。

 

#2.5 岩盤浴と温泉

 氷瀑祭りを回っている間、私は申し訳程度に裏地がついたコートと現地調達の薄手の手袋という層雲峡の寒さを舐めた格好をしていたので、血液も凍ったんじゃないかと言うくらい身体が冷え切りました。

 朝陽リゾートホテルさんでは課金して岩盤浴を予約していたため、岩盤浴でじっくり温まろうと思いました。

 60分コースで予約したのですが、最初は30分でも良かったかなあと思いながら入浴。結果、芯まで冷え切った身体は30分経ったくらいでようやく気持ちよく汗が出てきたかなという調子で、60分で十分に体が温まり、なんなら足りないくらいでした。

 岩盤浴の後は温泉で更に温まりました。温泉は源泉かけ流しで湯の花が見られます。香りは仄かに硫黄の香りがしました。露天風呂は切り立った山に面しており、雪景色を楽しみながら入ることができます。

 露天風呂に入る前は、服を着ていてもあれだけ震えたのだから湯船にたどり着く前に凍えてしまうのではないかと思っていました。

 やはり、外に出た瞬間は刺すような冷気に震え、半ば飛び込むようにして小走りで湯舟に向かいました。

 しかし、ゆっくりと湯船に浸かり室内に戻る時はなんということでしょう。身体が芯まで温まっているため寒さは全く感じず、無敵感に満ち溢れていました。とても気持ちがよかったです。

 

#3 ビジターセンター

 二日目は層雲峡の温泉街を回りました。とは言っても二月はオフシーズンのようで人の気配はなく、おみやげ物屋さんや足湯も休業中のようです。

 

 雪に覆われた足湯

 

 静かな温泉街

 

 温泉街の坂を上った先にあるビジターセンターが開館していたため、そちらにお邪魔しました。

 

 センター内には大雪山国立公園に生息する動物たちの剥製と共に、大雪山国立公園に関する自然の情報が沢山ありました。

 入ってすぐの場所に置かれているフィールドノートのバックナンバーは、年間を通しての大雪山国立公園の自然の様子が発信されており、他の季節に訪れるとどのような様子なのかということが詳しくわかり、興味深く読みました。

 このフィールドノートに綴じられていたビジターセンターだよりはビジターセンターのサイトでも見ることができ、いつでも層雲峡の自然の様子を知ることができるとのことなのでこれから覗いていきたいなと思いました。リンクを貼っておくので皆さんもぜひ見てみてください。

 

sounkyovc.net

 

 面白かった展示は登山ガイドのコーナーにあったオニグルミの見分け方です。

 発芽のために自然に割れたもの、エゾリスが齧ったもの、熊の糞から出たもの、エゾモモンガ(ネズミだったかもしれない……)が齧ったもののそれぞれの種類のオニグルミの実物が展示されており、見比べることが出来ました。

 食べる動物によって全く異なる形で残ったオニグルミの殻の実物を見ることで、確かにそこで生活している動物たちの息遣いを間近に感じました。また、自然に割れたオニグルミの断面の美しさにも驚かされました。

 同じく登山コーナーに展示されていた様々な雪氷現象の写真も印象的でした。初めて知る現象が多く、北海道出身で雪には慣れ親しんでいるはずなのにまだ知らないことが沢山あるんだなと思いました。

 紹介されている中で、特に好きになったのは「雪まくり」です。上記リンクのサイトでも見れるのですが、雪なのに一枚の平らな布を巻いたような見た目になるのは私の全く知らない雪の姿でした。本当に限られた条件下で人間では作れない、自然だけが作れる形状なんだなと自然の神秘を感じました。写真を見た印象だと、渦巻きの面がお菓子のように柔らかそうで可愛く感じました。雪のロールケーキと言われているのも納得です。

 

 また、もう一つ印象に残っているのは広大なお花畑のコーナーです。氷河期時代まで遡って大雪山国立公園に生息しているナキウサギと高山蝶がどこから来たのか紹介されていました。

 彼らはそのルーツから「氷河期の生き証人」と言われているそうで、その説明に地球規模の自然の歴史を感じ、胸に熱いものを覚えました。

 

 奥のレクチャー室では、VRを使った層雲峡周辺の自然や四季の魅力についてのモニター展示が行われていました。

 何気なくとある山について(名前は憶えていません、、、ごめんなさい、、、)の映像を再生したのですが、これが非常に面白かったです。

 男性と女性が登山をする様子が映され、見ている私たちは自由に画面を動かして道中の景色を見ることができるというものです。

 男性は山に詳しい方で、登山道を進みながら女性に色々と山の登り方や自然について解説をしてくれます。映像のおかげで私たちも一緒に登山をしているような気持になるため、男性の説明に「へえ~」と思いながら楽しく見させていただきました。

 特に印象に残ったのは沼ノ平の映像です。私は全く山について明るくないので、山はずっと木が生い茂っていて急な道ばかりなのだという印象がありました。そのため、沼ノ平の映像を見たときは「えっ、今山登ってたよね??」と理解が追いつきませんでした。

 私は全くのインドアでアウトドアの趣味は一切ないのですが、沼ノ平や登頂の景色の映像を見ている内にこんな綺麗な景色が見れるならいつか山に登ってみたいなと思いました。そして、もし山に登るなら映像の男性のように詳しい人も一緒に登ってほしいなと思いました。

 

 写真を全然撮っておらず、文字ばかりになりましたが以上がビジターセンターでの話でした。

 

#4 銀河の滝

 楽しかった旅行もあっという間に終盤、最後に訪れたのは銀河の滝です。

 ビジターセンターのお姉さんに伺ったところ、銀河の滝までは層雲峡の温泉街から車で三分ほどで行けて無料の駐車場もあるとのことだったので、最後は銀河の滝でこの旅行を締めくくることになりました。

 温泉街を抜けるとすぐに銀河の滝の駐車場の道路標識が見えてきます。ただ、駐車場は一方通行のため手前が出口で奥が入り口となっています。

 道路の両端に雪が積もっていて入り口が見えづらかったこともあり、上手く入り口のところで曲がれずにそのまま先にある銀河トンネルに入ってしまいました。

 トンネルを出たらすぐに引き返そうと思ったのですが、このトンネルが長く、中々出ることが出来ない……。調べたところ、銀河トンネルは全長3,388mで国道39号・273号にあるトンネルの中では最長なのだそうです。

 

 トンネルを出た先で無事引き返すことが出き、銀河の滝へ向かいます。2月という季節もあってか観光客は私たちだけでした。

 パンフレットより、銀河の滝は「120mの断崖からきらきらと銀の糸を引いて流れる優雅な滝」とのことでしたが

 

 見事に凍っています。

 

 更にアップで。

 

 大きな滝なのですが、水が流れている気配はありません。ここだけ時が止まっているようです。これぞ氷瀑

 こんなに大きな滝が凍るのは徐々になのか短い時間なのか、解ける時はどこから解けて行くのか、どのくらいでまた元の流れに戻るのか……。

 何より散々実感している層雲峡の冬の厳しさをまたまた実感しました。

 パンフレットの説明から、水が流れているときの滝の様子も美しいに違いないので水が流れている様子も見てみたいと思いました。

 

 銀河の滝の隣には不動岩という大きな岩を挟んで流星の滝という名前の滝があるのですが、こちらも凍ってはいるものの水の流れが見られました。

 

 

 拙いカメラワークですが動画もあります。

youtube.com

 

 お隣の滝なのにこちらは完全に凍っていないのも不思議だなと思いました。

 動画の音声からもわかる通りとにかく冷たい風が常に吹いており、写真を撮るために素手でいると手の感覚がなくなってきたのでこの辺で車に駆け戻り、帰路につくことにしました。

 

 最後に、銀河の滝とツーショットを撮りました。

 この雄大な自然の前ではどんなに手足を広げても人間などちっぽけな存在です。

 この先の人生で何か落ち込むことがあっても自然単位で見れば些細な事と思うと立ち直れそうな気がしてきます。 

 

#5 層雲峡周辺で立ち寄った場所

 最後に層雲峡の周辺で立ち寄った場所について書いておきたいと思います。

 

(1)協和の里のもち工房愛ふくふく

 

 愛別町にある、おもち屋さんです。知人のHさんからおすすめされ立ち寄りました。

 あんもちや切り餅などの様々な種類のお餅が売られていて、もち米からあんこまで材料は全てここで作られたものです。

 

 ビーツ、かぼちゃ、よもぎ、写真にはありませんが玄米のあんもちを購入しました。

 

 どのあんもちも美味しかったですが、玄米のあんもちは餅部分に玄米の粒感が残っており、通常のお餅とは少し違う食感になっていました。他のあんもちの餅部分も、厚みのある餅でもちもちした食感でありながらもくっつきにくく、自然な甘みのある拘りの感じられる餅で非常に美味しかったです。

 餡は共通して甘さより塩気を感じるものになっており、餡子の甘さがあまり得意ではない私にとっては今まで食べた中で一番美味しい餡子に感じました。 

 かぼちゃのあんもちは餡がかぼちゃで作られており、程よい塩分の餡にカボチャの甘味がプラスされてあんもちの風味とカボチャの風味の両方が楽しめました。教えていただいたHさんには感謝しかないです。

 

(2)愛山渓ドライブイン

 

 上川郡上川町のラーメン屋さんです。名物は愛別町のジャンボ舞茸が入った舞茸ラーメンということで早速注文しました。

 

 味は塩ラーメンです。肉厚で大きな舞茸が沢山入っています。

 

 塩ラーメンというとあっさりとした印象があったのですが、こちらの塩ラーメンはスープが濃厚でオイル由来のようなコクも感じ、確実に塩ラーメンの革命が起きました。

 大きくて食べ応えのある舞茸はスープとの相性が非常に良く、味がよく染みこんで舞茸の旨味とスープの旨味を存分に感じることが出来ました。

 舞茸に関しても今まで醤油やかつお出汁で味をつけるというイメージがありましたが、こういった味もいけるのかとこれまた舞茸の革命がおきました。

 麺は細くて柔らかめのなのですが程よい食感で食べやすくてスープによく絡み、もはや麺がスープなのではないかというほどのスープの美味しさが最大限に乗っていました。

 食べ終わった後もしばらくは舞茸の食感や麺を啜るときの感覚、スープの旨味を思い出しては幸せな気持ちになるという余韻まで大満足の味わいでした。

 

 以上、層雲峡周辺の立ち寄った場所でした。これで、今回の旅行の思い出話は以上になります。

 

 今回の旅行は、厳しい寒さの土地だからこその体験や新しい気づき、自分の知らなかった自然の姿や人生観についてまでも考えさせられる貴重な時間が過ごせた旅行でした。その土地でしか食べられない美味しいものも沢山食べられ、北海道の魅力を沢山知ることができました。

 これからも、旅行に出かけたときはこうして自分が見た物や感じたことについて書き残せていければいいなと思います。

 それでは長文・乱文でしたがここまで閲覧いただきありがとうございました。それではまた!