こんにちは!とてもお久しぶりです。
卒論でドタバタしていて結局更新が四か月も遅れてしまいました。
さすがに大学生が終わるまでには完結させたい!ということで卒論も無事提出でき、一息つけたので更新していこうと思います。
ついに!ずっと訪れたいと思っていた憧れのヴェルサイユ編です!!
出発の話
今回、オプショナルツアーということでドイツ・フランスのツアーを申し込んだ旅行会社を通して別の観光会社のツアーを利用しました。
集合場所はオルセー美術館から程近い観光会社の支店。日本の会社なので日本人のスタッフさんが案内・解説してくれます。
オルセー美術館から走った甲斐もあり、無事集合時間に間に合い、一息。支店内の椅子に座りわくわくしながら出発を待ちます。
支店内の奥にはお手洗いがあるのですが、待っている時にお手洗いから出てきたお兄さんが何やら焦り、支店内がざわざわ。
どうやら、トイレの中に財布か何かを忘れてきてしまったらしい……。
日本人ばかりのツアーですし、コミュニケーションも図れお兄さんは無事に忘れてきたものを回収できた模様。その様子にローテンブルクの中世犯罪博物館のお手洗いでポケットに携帯電話が入っているのに忘れたと勘違いして、私の後にお手洗いに入ろうとしたお姉さんの後に続いて個室に入ろうとする不審者日本人になったことを思い出します。
Aちゃんも同じことを思い出したのか「みんな忘れるものなんだね」と囁きます
さて、出発時間になりいよいよバスに乗り込みます。わっくわくが止まりません。
バスの中ではツアーの添乗員さんがヴェルサイユ宮殿にまつわるフランス王朝の話を聞かせてくれます。
それによると、ルーヴル美術館は元々歴代フランス王の王宮として使用されていた宮殿だったのですが、それをヴェルサイユに移したのはルイ14世だそうです。
ルイ14世は思春期を貴族たちが宮殿に攻めてくるフロンドの乱の中で過ごしました。そのため、パリは危険だという思想が生まれ、ヴェルサイユに宮殿を移したのだとか。
10代の時にたくさんの人たちから敵意を向けられ、居住の安全を脅かされる経験をすればそれはトラウマものになりますよね。でもヴェルサイユに宮殿を移しても結局フランス革命ではパリの市民たちがヴェルサイユまで行進し宮殿に乗り込んできたので反乱が起こってしまえば場所は関係ないのかなあと思います。
ヴェルサイユ宮殿に向かう途中、モネも絵のモデルにしたという風景が見れるセーヌ川にかかる橋を通りました。あいにくモネが絵にしたという風景は座っている場所と反対の窓から見えるため、話を聞くだけで写真を撮ることはできませんでした。残念。
着いた話
そんなこんなでバスはヴェルサイユに入り、遂にヴェルサイユ宮殿に着きましたー!!!門がきんぴかぴんだあ!!!
門からとても豪華で期待が高まります……!
ヴェルサイユ宮殿に入るべくガイドさんに続いてAちゃんと入り口に並びます。
チケットも印刷が豪華
外観はこんな感じですが、何か違和感がありますよね。そう、真ん中の建物だけ印刷です。
改修中なのでしょうか。雷門が印刷された幕が下がった改修中の雷門や金閣の看板が置かれた改修中の金閣を思わせます。
入口でスタッフさんにチケットを見せ、いよいよヴェルサイユ宮殿内へ!
シャンデリアの話
ヴェルサイユ宮殿でまず私たちを迎えたのは広くて真っ白な階段。
そして天井から下がっているのは……なんだこれは……。
ガイドさんの説明によれば、これはシャンデリアだそうです。スワロフスキービーズが400万個も使われているらしいです。
当時の人からしても最先端のデザインで、古いものに囚われず新しいものを取り入れていく姿勢が芸術性の発展に繋がっていったのだそうな。
2000年代を生きる私たちにとっても新しすぎるデザインですよね!
ガイドさんについて中を進みますがとにかく人の数がやばいです。ヴェルサイユ宮殿はスリが多く発生する場所と聞いていたのでカバンを抱きかかえます。どうか何も盗られずに生きて帰れますように、、、。
肖像画の話
このときルイ14世は60歳を越えていたのですが足がとてもシュッと引き締まっています。なんでもバレエをやっていたからだとか。健康体ですね。
向かいにはルイ16世の肖像画。ぽっちゃりしてて優しそうですね。
こうして並べてみるとルイ14世の肖像画とポーズが似ています。
優しい王様だったのに優柔不断が革命の時祟ってしまったんですね。
こちらの部屋はルイ15世の部屋?です。(一年以上前なのでうろ覚えです。間違っていたらごめんなさい)
壁の肖像画はルイ15世です。ルイ16世のおじいちゃんでベルばらにも出てきましたね。
ヴェルサイユ宮殿は天井画もとても豪華です。こちらはギリシャ神話を元にした天井画だそうです。
鏡の間の話
有名な鏡の間です。すごーい!ひろーい!!!
Aちゃんと大はしゃぎ。パシャパシャ写真を撮りまくります。
鏡の間の鏡です。この鏡が奥行きを広げて明るさもサポートしているんですね。ランプの台も豪華です。
窓から見えるのは庭園。添乗員さんには「庭園は鏡の間から見るのがおすすめ」と教えてもらいました。
こちらはルイ14世のレリーフ。なんと!これはベルばらの終盤でオスカルが描いてもらった肖像画の元ネタになっているそうです!!
漫画を何度も読んだのでオスカルの肖像画はよく覚えています。確かに馬に乗ったオスカルの絵でした。元ネタがこんなところにあったとは!!大興奮です。
ヴェルサイユ宮殿ツアーは進み、フランス革命の匂いを残すマリー・アントワネットの寝室へ。
マリー・アントワネットの寝室です。女性らしい華やかで可愛らしいピンク色の部屋。左側の四角いドアのようなものはなんとルイ16世の寝室に通じる隠し扉です。
マリー・アントワネットの寝室の隠し扉のアップ。人が通れるくらいの高さがあります。
こちらはマリー・アントワネットとマリー・テレーズ、ルイ=ジョゼフ(長男)、ルイ=シャルル(次男)の三人の子供たちの肖像画。ベルばらでも三人の子供たちが出てきましたね。
マリー・アントワネットへの反感が強まっていく中でイメージアップを図るために描かれた絵なのですが、ベルばらでも描かれた「首飾り事件」によってもう取り返しのつかないくらい民衆は彼女に怒っていたため、発表を見送ったのだそうです。
また、右のゆりかごには本来四人目の子供ソフィーが描かれるはずだったのですが、彼女は天然痘で死去してしまいました。マリー・アントワネットはそのことをひどく悲しんだため、絵画の中の表情はどこか曇っているのだそうです。
マリー・アントワネットの寝室のカーテンです。
この何グリーンというのかは忘れてしまいましたが、このカーテンのグリーンはマリー・アントワネットが一番好きだった色らしいです。
マリー・アントワネットは寝室の隣の同じグリーンの部屋を作っています。よっぽど好きだったんですね!
エレガントなグリーンの部屋。先ほど紹介したルイ15世の肖像画が飾ってあります。
その隣はパリの怒れる市民が乗り込んできた部屋。段々不穏な空気になってきました。
パリの怒れる市民たちが乗り込んできた部屋
この部屋は上階にありました。そこまで市民たちの侵入を許すほど王朝は弱り切っていたのですね。しかし、この当時この部屋にいた衛兵さんは騒ぎを聞きつけてマリー・アントワネットの部屋から顔をのぞかせた女官に「王妃を守れ!」と言ったそうです。
衛兵さんはその場でパリの怒れる民衆たちに襲われ絶命してしまいましたが、そのおかげでマリー・アントワネットは先ほど紹介した隠し扉からルイ16世の寝室に逃げて殺されずに済んだそうです。
マリー・アントワネットを守った名もなき衛兵さんに胸が熱くなります。
寝室の隠し扉も、本来は夜にルイ16世の寝室を訪れるために作られたものなのでしょう、このような使い方をするとは本人たちも思いも寄らなかったに違いありません。
「ナポレオンの戴冠」の話
フランス革命当時の光景に思いを馳せながら次の部屋へ進みます。おや……?
かの有名なダヴィッドの「ナポレオンの戴冠」がドーン!
とても大きな絵で大迫力です。
しかし、この絵がヴェルサイユ宮殿にあったなんて聞いたことがありません。ルーヴル美術館にあるはずです。この絵は一体なんなんでしょう?
実は、この絵も本物です。
こちらはルーヴルにある方の「ナポレオンの戴冠」を見て気に入ったアメリカの実業家が自分にも描くようダヴィッドさんに依頼して描かれたものらしいのです。初耳でした。
同じ絵を描くにあたってダヴィッドさん、二つオリジナルとの違いをつけたそうです。
ちょっと一つは何だったか忘れてしまったのですが(おそらく真ん中にいる人たちの誰かだったはずです)、一つはナポレオンの妹さんのドレスの色です。
ナポレオンの妹さんは向かって左側にいる女性たちの一人です。一人だけピンクのドレスを着ている女性がいるのがわかりますか?
ルーヴル美術館の方はみんな白いドレスですが、こちらは一人だけピンク色のドレス。個人向けの絵なのでこっそり自分の恋心を表したらしいです。
個人向けとはいえど人から依頼された絵に自分の恋心を乗せてしまうなんてさすがフランス人です。
はぐれた話
「ナポレオンの戴冠」に興奮し、部屋の隅々まであっちもこっちもぱしゃぱしゃ写真を撮ります。
このツアーは専用のヘッドフォンで添乗員さんが話す内容が聞けるため、ざわめきの中でも説明がよく聞こえ、添乗員さんの近くにいなくても説明を聞くことができます。現代技術はすごいですね。
離れていても添乗員さんの指示はわかるため、「次の場所へ移動します」の言葉を聞きつけ、丁度近くにあったドアから次の部屋に進みます。おや……?
扉を抜けると人がいません。
次の部屋にも行ってみました。ツアーの人はおろかあんなにいた観光客もまばらです。
ヘッドフォンからは「全てのお客様が揃うまで待機しています」と添乗員さんの声。
これは……やらかしたか……?
焦り、元いたナポレオンの戴冠の部屋まで戻ります。今度は逆の壁を見るとあったあった。絵の横に入り口がありました。慌てて入り口を飛び出します。
あったのは階段。はぐれている時に添乗員さんが「パリの市民がヴェルサイユ宮殿に乗り込む時に通った階段」だと説明していたのを聞いていました。
聞いたときは「階段……?どこだ……?」なんて思いましたが、これがそうかとしみじみ浸る暇もなく駆け足で下ります。
何回添乗員さんに「全てのお客様が揃うまで~」の台詞を言わせてしまったことでしょう。みんな階下で待っていてくれていました。これは申し訳ないです。当時居合わせた方々、ご迷惑をおかけしてしまって本当にすみませんでした。
バルコニーとルイ14世の娘さんたちの話
無事ツアーの人たちと合流し、外に出るとそこにはマリー・アントワネットがパリの怒れる民衆を鎮めるためにお辞儀をしたバルコニーが!!!
ベルばらでも描かれていましたよね!!!思い出してまたもや大興奮です。
バルコニーのアップです。ここでマリー・アントワネットがお辞儀をしたんですね~。光景が目に浮かぶようです。
バルコニーの前でAちゃんと写真撮影をし、時間もそこそこなのでヴェルサイユ宮殿のお土産屋さんを目指します。
途中、ルイ14世の娘さんたちの部屋があるという場所を抜けていきます。(なんという名前だったかは忘れました……、ルイ14世かも曖昧です。すみません、、、)
急ぎ足ながらも写真はきっちり撮っていきます。
彫刻や絵画、屏風のようなものがあります。
こちらはピアノ、白い方もピアノでしょうか。なんだか神秘的なヴィジュアルですね。
サロンでしょうか、椅子が沢山あるので人が沢山集まるところのようですね。
この部屋はハープと後ろにあるのはパイプオルガンでしょうか。壁には女性の肖像画がかかっています。
音楽のある暮らしを感じますね。どの部屋もフランス貴族を感じさせる上品さがありました。憧れますね。
お土産物屋さんの話
さてさて、お楽しみのお土産物選びタイムです!
お土産物屋さんにはヴェルサイユ宮殿にまつわるお土産物が沢山!!見てるだけでうっかり何時間も過ぎてしまいそうです。
マリー・アントワネットがプリントされた手鏡、ブラシ、デコールのポーチやアトマイザー、マリー・アントワネットが好きだったという薔薇の香水も沢山売っていました。お茶やフランスのボードゲームも!目移りしてしまいます。
ここが金の落としどころと自分と友達のお土産用に薔薇の香水(お金がないので小さな小瓶)、マリー・アントワネットのノート、手鏡、デコールのアトマイザーを購入。ポーチも買おうか迷ったのですがケチって断念。
その後、やっぱり買えばよかったとしばらく後悔していたので買わない後悔より買う後悔です。ケチっても良いことはありません。
それでも上品な小物をそろえられて気分はフランス貴族です。るんるんでお会計の列に並びます。
お会計をするとき、前にお会計をしていたおばさんたちが何やらざわざわ。
どうやら暗証番号がなくてもクレジットカードで買い物が出来るか聞いているようでした。
暗証番号がわからずクレジットカードを使うのをやめた自分を思い出します。やっぱりみんなクレジットカードの暗証番号は覚えてないよね!
ダチョウの羽根の話
中々良い時間だったので名残惜しいですが急いでバスに戻ります。良い時間どころか集合時間に間に合うか間に合わないかの瀬戸際です。毎回走っている気がしますが、せっかく来たので時間ギリギリまで楽しみたいですよね!
なかなかないヴェルサイユ宮殿を走るという経験を経て無事に集合場所に到着。なんとか間に合いました。
帰りのバスでも添乗員さんが話をしてくれます。
ヴェルサイユ宮殿は今も高級住宅地なのだそうです。私の好きなアニメにはヴェルサイユで生まれ育ったお嬢様のキャラクターが出てきますが、あの設定はきちんと現実に即しているのだなと感動。
また、マリー・アントワネットは当時お洒落の最先端を行っていたそうです。私も「マリー・アントワネットが好きだった」という情報に釣られて香水を買ったのでそのインフルエンサー力は現代でも不滅ですね。
面白かったのはベッドの上の飾りの話。
マリー・アントワネットの寝室をはじめ、ヴェルサイユ宮殿の寝室にあったベッドには上にもふもふふわふわした飾りがついていました。
マリー・アントワネットのベッドの上にも……。
こちらのベッドにも……。
これらはダチョウの羽根で出来ていて、飾りだけではなく実用的な用途もあったらしいのです。
ダチョウの羽根は当時高級品だったとベルばらで見ました。マリー・アントワネットがファッションに取り入れて多くのフランス貴族の女性が真似をしたがったはずです。
そんな高級品を飾りだけではなくはたきとしても使ってしまうなんて当時のフランス王族はすごいですね。とても贅沢です。
そんな添乗員さんの小話と満ち足りた気持ちと共にパリへ戻ります。
ヴェルサイユ宮殿、とても充実した観光になりました。
そんなこんなで次回はいよいよフランス最後の晩餐です。
予定ではあと二記事でこのブログも終わる予定です。次はまた近い内に更新出来たらいいなと思います。
それではまた!